看取り

こんにちは。看護師・山岸です!

入居担当相談員として活動していて感じることがあります。

「もし、今の入居担当としての、また看護師としての知識や経験がなかったとして、自分の両親が例えばがんになったり、看取りの覚悟をしなくてはいけなくなったりした時、潔くあきらめることができるのだろうか?」と。

『お看取りでお願いします』

『本人の強い希望で静脈点滴のみで』

ターミナル期にあるご入居者様のご家族様からご入居に当たってのご要望をお聞きしていると、様々な場面に出会います。

良いお看取りをさせていただけるよう、ホーム(施設)やケアマネージャー、往診の医師と連携し、ご入居の準備を進めていくのですが、

『看取りでお願いします』

という、この一言が出てくるまでに、きっといろんな葛藤があったのではないかとふと感じることがあります。もうこれ以上は良いじゃないかと延命を望まれない娘様、いや、まだ生きることができる、親父は頑張ってるんだと仰る息子様。全身が浮腫(むく)み、酸素投与を行いながらも呼吸が辛そうなご本人様をみて、娘様たちに説得されながら看取りの決断をする。

勤務が終わって自宅への帰り道、ふと思うのです。

自分なら、潔くお父さんのチューブを抜く判断ができるだろうか。

日々痩せていく父を見ながら、もうこれ以上のことは結構ですと言い、笑顔でいられるだろうか。

幼き頃の父とのたくさんの思い出、いつも通りの日常が戻ってくることを願ってしまわないだろうか。

看護師なのにこんなことを考えてしまうのはおかしいでしょうか。

でもふと考えてしまうのです。『看取り』ということについて。

  パリアティブケアホーム 入居相談員・看護師 山岸

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