こんにちは。パリアティブケアホームで入居相談を担当している山岸です。
先日、面談にお越しくださったのは、お母さまの介護を担ってこられた娘さんでした。
最初は言葉少なに話されていましたが、ぽつりぽつりと状況を語るうちに、「本当はずっと自宅でみてあげたかったんです。でも……限界で」と、声を詰まらせて涙をこぼされました。
「母を施設に預けるなんて情けない」と、自分を責める言葉も続き、その苦しさが痛いほど伝わってきました。
私はすぐに入居をすすめることはせず、娘さんの思いを少しずつ伺いながら、お母さまにとっての安心とは何か、一緒に考える時間を重ねました。
何度かの面談を経て、最終的にパリアティブケアホームへの入居を選ばれました。
入居後しばらくして、「心に余裕ができて、母にやさしくできるようになった気がします」と、お電話をいただいたことがあります。
その一言がとても印象に残っています。
介護は、愛情があるからこそ苦しくなることもあります。
だからこそ、その想いをどう支えていけるかが、私たち相談員にできることなのかもしれません。
これからも一つひとつのご相談に、まっすぐに向き合っていきたいと思います。
パリアティブケアホーム 入居相談員・看護師 山岸